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#八尾・柏原
ジャックスクリーン

ジャックスクリーン

有限会社ジャックスクリーン

Jac Screen Ltd.

所在地
大阪府八尾市幸町5-4-7
TEL
072-999-5301
HP
http://jacscreen.com
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工場見学・ワークショップ

創業31年目となり、創業時からの夢だった日本全国を彩るクリエイター集団になるという目標を達成しつつあります。まだまだ隅々までとはいきませんが、そんなアイディアが詰まった創作集団を目指し、まだまだ少人数ですが次は世界の人に寄り添い、彩るクリエイターに羽ばたきたいと思ってます!

語り手 代表取締役 今岡和雄

印刷からサイン、そして街の風景へ
「伝える」を形にし続けた30年

形のないものを目に見える表現へ

「僕らサイン屋、看板屋なんです」。ジャックスクリーン(以下JAC)の今岡社長は、自社をそう紹介する。けれど実際にサンプルを見ると、看板と聞いてイメージするものをはるかに超えている。「サインって看板だけじゃなくて、表示物を総合的に含んでるんです。例えば、最近のトイレはどこに行っても綺麗で、サインも色々ありますよね」。

オフィスには、さまざまなトイレサインをはじめ、オリジナルの壁時計や照明、全国各地の施工実績を記した大きな日本地図が並び、それ自体がショールームになっている。素材もガラス、金属、木、アクリル、樹脂と多彩で、それぞれに印刷や塗装を施したりネオンやLEDと組み合わせて立体的なサンプルが並ぶ。壁面の大きなデジタルスクリーンには、今岡さんがパソコンを操作すると鮮やかな映像が空間に浮かび、人の動きに合わせて変化する。従来の電光掲示板のイメージを覆す空間演出に目を見張ると同時に、世の中がさまざまなサインで成り立っていることに気づかされる。

工場には、アクリルなどを切り削るNC加工機やレーザー加工機、3Dプリンター、印刷機とともに、創業時から受け継ぐスクリーン印刷の設備も残る。データ作成から設置まで、光の当たり具合や建物の雰囲気を考えて素材と技術を選び、デザインと加工、アナログとデジタルを組み合わせてつくられるサイン。それは単なる目印ではなく、まだ形のないものを目に見える表現へ変え、人々に伝える役割を担っている。 

時代の波を、次の仕事へ

「元々、印刷屋のせがれやったんですよ」。JACの前身は、家電メーカーの下請けとしてスクリーン印刷を請け負う会社だった。しかしバブル崩壊後、仕事は次々と海外へ移った。二代目として会社に入り、結婚したばかりだった今岡さんは、取引先で唯一元気のよかったサインやディスプレイの会社に将来性を感じ、方向転換を提案した。けれど、古くからの顧客を大切にしたい父と意見が合わず袂を分かつことになり、1995年、28歳で独立した。

父の顧客には頼れず、資金も人脈もない。母親から借りた150万円を元手に融資を受け、Macを購入。使い方もよくわからないままチラシをつくり、飛び込み営業で看板屋を回った。最初の仕事は、文字の形に切ったカッティングシートを納める下請け仕事だった。「自分で考えて自分で作ったものが商品になる。見よう見まねで作ったものでもお客様に喜んでもらえる。それは面白かったですよ。何でも飛び込みでやってきました」。

転機となったのは、点字サインとの出会いだ。1994年にハートビル法が制定され、高齢者や身体障害者等が使いやすい建築物の整備が進み始めたが、当時、点字表記をつくれる会社は限られていた。「ほな挑戦しようかな」と一念発起した今岡さん。インターネットもない時代、本屋で点字の入門書を探して学び、住吉の盲学校をアポなしで訪ねて教えを請い、Illustratorを購入して点字データを作成した。凸部分を出すために何度も重ねて刷り、乾かないので自宅のオーブントースターで焼いてみるなど試行錯誤を重ね、ついに製版用照射機とUVインクを組み合わせて点字印刷を実現した。

その技術をきっかけに顧客は広がり、注文は後を絶たなかった。商業施設も右肩上がりに増え、業界全体が順調な時代だった。「若いし元気だし、仕事も楽しい。昼夜関係なく仕事していました」。

そこへ襲ってきたのがリーマンショックだった。最大の取引先が倒産し、約2200万円分の手形が紙切れになった。「もう終わった」と思ったが、家族も社員もいる。知っている取引先は全て周って「お願いします、助けてください」と頭を下げ、仕事を繋いだ。そんな折、過去の現場で出会った同業者から一本の電話がかかってきた。以前の仕事ぶりを覚えていた会社からの発注依頼だった。懸命に応えて信頼関係が結ばれ、現在最も主要な顧客となった。苦境のなか、行き場を失った熟練の技術者たちも仲間に加わってくれたことで、その知識や技術が若い世代へ受け継がれている。

サインと共に創る未来

今岡さんは、サインの仕事には大きく4つの役割があるという。1つ目は、人から人へ情報や思いを伝え、共有すること。2つ目は、津波の避難表示や山道の標識のように、進むべき方向を示して人の安全や命を守ること。3つ目は、店の看板を見て「入ってみたい」「やめておこう」と感じるように人の心を動かすこと。そして4つ目は、店や建物の印象をつくり、それらが集まって街の風景を形づくることだ。

今回FactorISMへの参加を決めたのは、普段工場の中にいる社員にも、自分たちの仕事がどのようにエンドユーザーに届き、街の景観や経済の循環を生み出しているかを実感してほしいと考えたからだという。「僕らがつくったものは、街の景観をつくるものでもある。無から有をつくり出す仕事の価値を感じてほしい。自分たちの使命感や誇りみたいなものにつながってくれたらなと思っています」。

働く仲間と共に技術や仕事を育て、顧客と共に伝えたいものを形にし、それを受け取る人々と共に街の環境や未来をつくっていく。「共に創る未来」という経営理念には、サインから広がる幾重ものつながりが込められている。

国内でサインの価値をより高めるため、今後は海外展開も積極的に視野に入れたいという今岡さん。どんなに技術が発達しても、誰かが伝えようとするものを受け取り、人の心に届く形にして手渡すという芯は変わらない。JACがつくるサインは人と街と社会をつなぎ、まだ見たことのない次世代の風景を描いていく。

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協力
堺商工会議所/堺市産業振興センター/南海電気鉄道株式会社